2008年11月のかすたネット

かすたネットスタッフの押江です。

かすたネットのフリースペース活動に子どもたちが来るようになって、今月でちょうど1周年となりました。利用者の方々のご協力があって、活動を続けることができました。ありがとうございます。

今月のかすたネット活動で押江はどうにも調子を崩しており、子どもたちと積極的に関われた感じがあまりしていません。どうにも最近忙しく、心に余裕がないためだろうな、と考えています。それでも、かすたネットでうまく時を過ごすことができたな、という感覚があります。どうにも余裕のないいまの押江にとって、かすたネットで過ごす時間は貴重です。

押江は幼い頃エレクトーンを習っていました。レッスンではよく先生に「拍子を細かく感じるのではなく、1小節全体を感じなさい」と指導されたものです。たとえば8ビートの曲では、8つの拍子を細かく意識しだすと、なんとなく落ち着かない演奏となってしまいます。1小節という大きな単位で曲を感じて初めて、曲全体を通して落ち着いた統一感のある演奏が可能となります。

そして、1小節を単位として感じることができるようにするための工夫が「休符」なのではないかと考えます。あまりにせわしなく音が鳴っていると、どこからどこまでが1小節かわからなくなり、演奏者は1音1音を細かく追いかけることになってしまいます。ところどころで休符が入るからこそ、演奏者はより大きな全体の流れを把握することができるのでしょう。

おそらく、日々の生活にも同じことを当てはめることができるのではないか、と考えます。日常生活にはこなさなければならない出来事がいっぱいです。たとえば仕事や宿題をしなければいけません。家事をこなさなければいけません。人付き合いをしなければいけません。「こなさなければならないこと」が重なり合ってくると、その1つ1つに追われてしまい、余裕がなくなってしまいます。自分の生活をより大きな枠組みから見つめる作業ができなくなってしまうのです。

音楽に「休符」が必要なように、生活には「休日」が必要です。ところが、休日をうまく過ごす、というのはなかなかどうして難しい作業です。ただ何もしない時間をとればよい、というわけでもありません。たとえば、電話がかかってきたら出なければいけません。メールが届いたら返さなければいけません。そうでなくても、普段忙しくしていると、休みの日まであれやこれやと考えてしまい、頭の中が忙しくなってしまいます。いくら体が休んでいても、これではうまく休まりません。

このように考えていくと、休日をうまく過ごすにはそれなりの工夫が必要のようです。休符にも全休符やら二分休符やら四部休符など、さまざまなものがあります。作曲者は適切な休符を適切なタイミングで曲に挿入します。同様に、休日の過ごし方もさまざまですから、どう休むか、というのは案外難しいもののようです。

かすたネットでの活動が、子どもにとっても大人にとってもよい「休符」であればいいな、と思います。

ところで、今月はかすたネット始まって以来初の「総会」を実施しました。総会では、スタッフと保護者で話をする機会を設けました。総会やその後のスタッフミーティングを通して、来年1月以降かすたネットの活動についていくつか変更点がございます。詳細は2009年1月からの「かすたネット」についてをご覧ください。

保護者の皆様におかれましては、お忙しい中わざわざお集まりいただき、本当にありがとうございました!!

次回実施は12/20(土)です。よろしくお願いします。